喜界島、日本ジオパークに認定されました。
喜界島、日本ジオパークに認定されました。(2025年10月6日)
島の大地と暮らしが認められた日
このたび喜界島は、日本ジオパークに新規認定されました。隆起サンゴ礁という特異性の高い大地、そしてその大地に根ざした人々の特色ある暮らしが、対外的に高い価値を持つと評価された証です。
ジオパークとは
ジオパークは、地球科学的に重要な地質・地形を有する単一のまとまった地域を、保護(保全)・教育・持続可能な開発という包括的な考え方で管理し、大地の価値を暮らし・文化・産業に活かす仕組みです。
言い換えれば、「地質の価値と人の営みが深く結びついていると認められた地域」です。
大地の価値は、学術・教育、そして特産品から観光へ
この大地の価値は、学術的にも注目され、研究の対象となり、教育の舞台としても活かされてきました。
その特異な喜界島の土壌を活かして育まれてきたのが、農業や特産品(島の物産)といった島の食文化です。
それは「ジオパークに活かそう」と意識してきたものではなく、伝統や文化と結びついた自然発生的な営みとして、暮らしの積み重ねの中から生み出されてきたものです。
特産品もまた、ジオの価値を広く共有し続けてきた証です。
また、島でその食文化を味わうことは、訪れる人にとっての観光の魅力にも直結しています。
隆起サンゴ礁の土壌が育む味わい
- サトウキビ → 黒糖・粗糖・加工黒糖・黒糖菓子へ
- ゴマ・ソラマメ → 香ばしさと油のキレ
- 果実(在来みかん・南国フルーツなど) → 凝縮感のある甘味と香り
- 薬草・野草(ボタンボウフウ・オオイタビ・月桃など) → 風と日照が育む引き締まった香味
隆起サンゴ礁由来の若くてアルカリ性でミネラル豊富な土壌が島の畑をつくり、その大地の物語は島の味と香りとなって日常の食卓に届いています。
常識の通じない畑
この特異性の強い大地では、一般的な農業の常識やノウハウがそのまま通用しません。
乾燥や風、そしてアルカリ性土壌に合わせた工夫や知恵が求められ、それが喜界島ならではの農業文化と特産品の個性を形づくってきました。
島の営みとともに
今回の認定はゴールではなく出発点。
けらじ屋は、これからも、大地から畑へ、そして農産物や加工品を経て暮らしへとつながる物語を、商品とともに丁寧に伝えていきます。
