6月初旬|パッションフルーツ栽培経過報告
6月初旬|パッションフルーツ栽培状況のご報告
色付き始めた果実と、収穫目前の状況
5月中旬の栽培報告では、着果や果実肥大が順調に進んでいる様子をお伝えしました。
その後、5月後半からは最初に着果した果実が少しずつ色付き始め、いよいよ収穫が近づいています。
しかし、収穫を目前にしたタイミングで状況は大きく変わりました。
今年、島で異常発生しているバッタの被害に加え、記録的な大雨、そして強い台風が相次いで発生し、圃場や施設にも影響が及びました。
前回までは順調な生育状況をご報告していましたが、その後は自然との戦いが続くことになりました。
それでも何とか果実を守りながら管理を続け、収穫目前までたどり着くことができました。
バッタの異常発生と農薬を使わない管理
今年は、例年あまり見られないバッタが多く発生しました。
パッションフルーツでは、葉だけでなく茎や新芽をかじられることもあり、生育への影響が心配されます。
当農園では農薬を使用していないため、駆除もすべて手作業で行っています。
見つけた時には、ハウスの中でバッタとの追いかけっこが始まります。
また、今年はバッタ以外にも、カメムシやチャドクガといった害虫がわずかながら発生しました。
これらについても、発見次第、一匹ずつ手作業で駆除を行っています。
ハウス内へ入り込まないよう対策を行いながら、見つけ次第、一匹ずつ取り除く管理を続けてきました。
もちろん、今年も最後まで農薬は使用していません。
収穫直前を襲った大雨と台風
収穫直前には、2度の大雨と1度の強い台風に見舞われました。
この時期の台風は、それほど大きな被害にならないこともありますが、今回は強い台風となりました。
さらに、喜界島では被害が大きくなりやすい島の西側を通過したため、多くの施設栽培農家が被害を受けました。
当農園では収穫直前だったこともあり、内部の作物を守ることを優先し、外側の補強を強めに行いました。
その結果、パッションフルーツへの直接的な影響はほとんどありませんでしたが、施設には大きな損傷が出ました。
復旧作業にもすぐ取り掛かりましたが、原油不足の影響により資材供給が滞り、必要な資材が手に入らない状況が続いています。
現在も入荷の見通しは立っておらず、完全な修繕はできない状態です。
梅雨時期でもあり、このまま放置するわけにはいきません。
そのため、補修テープなどを使いながら破れたビニールをつなぎ合わせ、応急的な修繕を繰り返しながら管理を続けています。
大雨による冠水と水管理への影響
台風前には、道路の一部が冠水するほどの大雨もありました。
当農園でも一部のハウス内へ水が流れ込み、地面が一時的に水につかる状態となりました。
幸いにも水はすぐに引きましたが、今年は肥培管理、とりわけ水分量について細かく設計しながら管理を行ってきただけに、非常に残念な出来事でした。
さらに台風通過後にも大雨があり、同じ棟へ再び水が流れ込みました。
ただ、この時は流入元を確認し、すぐに対策を施すことができたため、その後の被害拡大は防ぐことができました。
まもなく発送が始まります
様々な困難がありましたが、果実は少しずつ色付き、収穫の時期が近づいています。
現在ご予約をいただいているお客様への発送も、まもなく開始できる見込みです。
台風や大雨の影響を受けながらも、最後まで果実の状態を確認しながら、できる限り良い状態でお届けできるよう管理を続けています。
自然災害と向き合いながら
近年は、台風、高温、大雨など、毎年のように何らかの自然災害に見舞われています。
心が折れそうになることも、一度や二度ではありません。
それでも、その年ごとの環境と向き合いながら、一つひとつ課題を乗り越え、収穫までたどり着くことが私たちの仕事だと考えています。
今年も、最後の収穫が終わるその日まで、より良いパッションフルーツをお届けできるよう全力で取り組んでいきます。
当農園の考え方について
当農園は、収量やサイズを追うのではなく、 味や香り、糖と酸の輪郭を重視した果実をつくるための 栽培設計を採っています。
異常気象を前提に、 肥料や水で作物を過剰に操作するのではなく、 喜界島が持つ地力を活かしながら、 年ごとのブレを抑えることを目的としています。
